チラシの裏、あるいは付箋の端

適当に駄文をしたためたり。

2023WBCと輝かしい未来の話【2023】

 

平素よりお世話になっております。

 

激闘から二夜明けて、改めて・・・

 

 

 

日本代表WBC優勝おめでとうございます!!

 

基本年刊ペースでしか書かない記事を2023年早々(?)書くことになるとは思いませんでしたが、流石にこれは文字に起こさないと、と勢いで筆を取りました。

せっかく四年に一度しかないイベントなので、そこそこの野球好きと自負している私の感想をちょっとだけ書こうかと思います。

野球なんか興味ねーよ!という人もいるかもしれませんが、年に一度くらいしか記事を書きたいと思わないんだから書かせてくれ!

 

 

 

まずWBCとは何ぞやという方、分かりやすく言うと野球版のワールドカップです。

(昨年はサッカーの方のワールドカップが盛り上がりましたね)

スポーツについて知らなくても、オリンピックとサッカーワールドカップくらいは認知している方がほとんどだと思いますが、実は野球にもワールドカップがあります。

大会自体たかだか17年くらいの歴史しかない上に、本戦出場国もたった20チームなので、知名度でいくとサッカーの方に比べたらまだまだマイナークラスなのです。

ですが、今回の第5回大会で少なくとも出場各国での知名度は一気に上がったんじゃないでしょうか。

日本ではテレビ放送が全試合視聴率40%超え(この時代に!)、アメリカでは関連ワードがTwitterトレンドを占拠チェコでは国として史上初の野球中継がされるなど、過去最大級の盛り上がりを見せたのは間違いありません。

「野球」というスポーツの認知度を上げる上で、今大会はこれ以上ない成果だったと思います。

 

じゃあ何でそんなに盛り上がったの?というと理由は簡単で、

「スター選手がめっちゃ出てたから」です。

日本代表は大谷翔平ダルビッシュ有という世界でもトップクラスのメジャーリーガーをはじめとして村上宗隆、山本由伸といった国内のスター選手たちが出場し、アメリカ代表もメジャーリーグのトップ選手たちが集まった「ドリームチーム」と言われていました。

これ実は毎回そうじゃなくて、WBCという大会は3月にやる関係上、国内リーグ開幕までの準備のために出場を見送る選手が今までは多かったんです。

いつもより早めに試合に出るための身体作りをしなければいけませんし、大会で怪我なんてしたらシーズンで試合に出られず今後の野球人生を棒に振るなんてことも無きにしもあらずです。

(実際今大会でも数名の怪我人が出て、アメリカではWBC不要論が巻き起こったりもしましたし、なかなか難しい問題です)

 

ですが今回は日本、アメリカ代表を筆頭に各国がスター選手を集めて歴代最強チームを作り上げて参戦してきました。

特に日本代表は大谷翔平が、アメリカ代表はメジャーリーグ最高の選手と言われているマイク・トラウトが主将として自ら声をかけてトップ選手たちを集めたと言われています。

つまり大会前から「今回の大会はヤバイぜブラザー」という雰囲気に満ちていたわけです。

日本でも大谷翔平という国民的、いや世界的スターが国内で見られるというだけで野球ファン以外にもかなり認知が広まったんじゃないかなと思います。

 

そして開始前から盛り上がった大会は、試合が始まっても最高の盛り上がりを見せ、日本代表視点に限っても数々の名場面が生まれました。

特に印象に残ったものでいえば、準決勝イタリア戦の村上宗隆のサヨナラタイムリーと決勝アメリカ戦の大谷翔平が最後に奪った三振を上げる人がほとんどかなと思います。

実際私もそこで二度、泣きました。

齢三十を超えてテレビの前で泣く男の哀れさは一旦考えないようにしてワンワン泣きました。

正直こんな漫画でも書けないようなドラマチックな試合になるとは。

野球の神様が・・・というとベタですが、何らかの見えない力が働いていたのを疑わざるを得ないくらいには出来過ぎたシナリオでした。

詳細は割愛しますが、野球を少しでも知ってる人には是非見てほしいハイライトはこちら↓

 

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感動ポイントについて個人的な補足をすると・・・

 

準決勝メキシコ戦は日本が序盤から劣勢で、吉田のホームランで追いつくもののすぐに勝ち越される苦しい展開。

逆転しなければ負けという1点差の最終回にチャンスで打席が回ってきたのが、ここまで大会通して打率1割台と全くと言っていいほど打てていなかった村上でした。

普通ならバントや代打もあり得るこの場面で、栗山監督はあえて村上を信じて送り出し、そして村上はその期待に応えて逆転サヨナラのタイムリーを打ちました。

大半の人が村上はもうダメなんじゃないかと思っていたでしょうし、プレッシャーも尋常では無かったはずですが、そんな中の一打・・・これがどうして涙を抑えることができましょうか!まだ23歳ですよこの子!

そしてこの一打で完全復活した村上はその後の決勝アメリカ戦でもホームランを打ち、日本代表の世界一に大きく貢献するのがまたすごい漫画ポイント。

 

そして決勝アメリカ戦では、当初はマウンドには上がらないと言われていたダルビッシュ有大谷翔平の二人が8回と9回のマウンドに上がり、日本にとっては夢のリレーを実現。

そしてこれまた1点差のシーソーゲームの中、最終回2アウト、マウンドには大谷翔平、バッターボックスにはマイク・トラウト

メジャーリーグロサンゼルス・エンゼルスでは同僚で、今まで決して対決することのなかった、共に世界最高の野球選手と言われる二人が、世界大会で日本代表とアメリカ代表の主将として、決勝の最後の最後に対決をする。

ワンピースで言ったらルフィとシャンクス、スラムダンクで言ったら湘北と山王、ドラゴンボールで言ったら悟空とベジータな訳です(?)

そしてフルカウントまでいって最後は大谷がトラウトを三振にとってゲームセット。

少しでも打順の巡りが違っていたら、誰かがヒットを打っていたら、点差が変わっていたら、今大会の主人公であるこの二人の対決は実現しなかった。あまりにも漫画、映画、フィクションすぎます。

 

United States vs. Japan Game Highlights | 2023 World Baseball Classic Final - YouTube

↑何度でも見てしまう現地放送の英語実況。

「The best against the best.」の言い回しがカッコ良すぎてとても好き。

 

↑これは決勝の日本vsアメリカ戦の前に公開されたポスター。映画かよ。

大谷vsトラウトはもちろん、決勝で共にホームランを打った村上とトレイ・ターナーの二人が写ってるのも未来予知ポイントが高すぎる。

 

 

そんな感じで日本の優勝で幕を閉じたWBC2023でしたが、個人的にとても嬉しかったのは、日本の若手選手たちが世界の舞台で大変素晴らしい活躍をしたことです。

特にピッチャー陣は、既に世界にもその実力を認められている佐々木朗希、山本由伸のプロ野球二大エースをはじめ、日本の次世代エースたちがその力を世界に見せつけました。

決勝のアメリカ戦では、今永→戸郷→髙橋→伊藤→大勢と若手投手5人がアメリカ最強打線を1点に抑え込む完璧な投球。

球場で見ていたメジャーリーグ関係者に「全員が将来メジャーで1億ドル級の契約を得るだろう」と完全にマークされていました。

ちなみにこの5人は全員25歳以下で、髙橋に至ってはなんと20歳!

こんなにも未来ある若手選手が、世界最高のバッターを相手に活躍したというのはきっと大きな自信と財産になることでしょう。

今回の大会では、ダルビッシュが最年長ピッチャーとして若手のサポートを積極的に行い、ありとあらゆる知恵と技術と経験を伝えたと言います。

これを糧にした若手選手が今後スター選手に成長し、その活躍を見た次の世代の少年たちがまた成長していく・・・

ああ、未来はなんて明るいのでしょうか。

 

準決勝で日本に敗れたメキシコ代表の監督はこう言っていました。

 

「Japan advances, but the world of baseball won tonight.」

(日本が勝ったが、今夜の試合は野球界そのものの勝利だ)

 

それほどまでに、今回のWBCは野球というスポーツにとって、野球をする全ての人に取って、非常に大きな歴史の一ページになったことは疑いようもありません。

 

 

そしてなんと3月30日からは日本のプロ野球アメリカのメジャーリーグが開幕します!WBCから1週間しかないの鬼スケジュールすぎる。

もちろん大谷をはじめとして今大会に出た選手たちも出場しますし、今年もまた10月まで私の生きる糧となってくれます。ありがたや・・・

今年からは大会でも大活躍した吉田や、日系選手として日本でも大人気になったヌートバーもメジャーリーグで見られるので非常に楽しみですね。

今回のWBCをきっかけに、メジャーリーグプロ野球がさらに盛り上がってくれると嬉しいですね。

世界の野球界に幸あれ。

 

 

というわけでWBCのお話でした。

気になった人はぜひエンゼルスの試合だけでも見てみてください。

野球、楽しいですよ?